Quick Answer(要約)
日本に住んでいて在留カードを持っている方は、これまでどおりJLPTを受験できます。2026年以降の変更で影響を受けるのは、主に観光ビザなどの短期滞在で来日し、日本国内でJLPTを受けようとしていた人です。申込時に在留カード番号と有効期限の入力が必須になったため、在留カードを持たない短期滞在者は原則として日本国内では受験できなくなりました。この記事では、変更の背景・影響・海外での受験方法についてまとめます。
在留カードがあれば、あなたには影響はない?
まず最も大事なポイントから。日本に住んでいて在留カードを持っている方(留学生・就労者・永住者など)は、今回の変更の影響を受けません。これまでどおり、日本国内の会場で7月・12月のJLPTを受けることができます。
影響を受けるのは、以下のような人たちです。
- 観光ビザなどの短期滞在で来日し、日本でJLPTを受けようとしていた人
- まだ在留カードを持っておらず、渡日前に日本での受験を申し込もうとしていた人
つまり、「日本に住んでいないけど、日本で試験を受けたい」という人が対象です。
📌 申込時に在留カード番号と有効期限の入力が必須になります。在留カードがなければ申込自体ができません。
具体的に何が変わったのか?
2026年から、日本国内でJLPTを受験できるのは以下の人に限定されました。
- 中長期在留者(留学生・就労者など、在留カードを持つ人)
- 特別永住者
- 例外的な公的滞在資格者(外交官・軍関係者・仮滞在許可者など)
これまでは、日本語を母語としない人であれば誰でも受験できていました。短期滞在の観光客でも申し込めたのです。しかし2026年からは、在留カードの情報が申込時に必須となり、事実上、短期滞在者は締め出されました。
なぜこのルール変更が起きたのか?
実施団体(日本国際教育支援協会・国際交流基金)の説明によると、海外からの受験者が登録した住所や連絡先に問題が多く、受験票・成績証明の送付や本人への連絡が困難になっていたことが理由です。
具体的には、実際に存在しない日本の住所を登録したり、無効な電話番号を入力したりする例が報告されています。受験票やスコアレポートを郵送しても届かず、連絡も取れないケースが積み重なったことで、試験運営に支障が出ていました。
私は日本人としてこの事情を見ていて、受験者にとっては厳しい変更だと感じます。ただ、数万人規模の試験で郵送先や連絡先が機能しないケースが増えれば、運営側が対応に追われるのも無理はありません。管理上の問題を解決するための措置として、背景は理解できます。一方で、インターネットで本人認証を行う仕組みにすれば、別の解決策もあったのでは、とも思います。アナログな運用が一因かもしれませんが、さまざまな事情が絡み合っているのでしょう。
なぜ旅行者が日本でJLPTを受けていたのか?
海外のJLPT実施都市は東アジア・東南アジアに集中しており、国によっては首都の1都市でしか受けられない地域もあります。
- ネパール:カトマンズのみ
- バングラデシュ:ダッカのみ
- スリランカ:コロンボのみ
- シンガポール:1都市のみ
こうした国では試験が年1回しかない場合もあり、地方に住んでいれば首都まで移動するコストも大きくなります。それに比べて、日本は47都道府県で年2回実施されていて、会場も多く、受験しやすい環境が整っていました。
海外会場が少ない地域に住んでいる人ほど、「旅行のついでに日本で受ける」が現実的な選択肢になっていたのは当然でしょう。私の周りにも、来日中にJLPTを受けた友人がいます。
一方、中国(43都市)・韓国(23都市)・インドネシア(16都市)のように実施都市が多い国もあり、海外会場の充実度には大きな地域差があります。
この変更で影響を受けるのは誰か?
直接影響を受けるのは日本に住んでいない受験者ですが、日本に住んでいる方にとっても関係がある場面があります。
- 母国の友人や家族がJLPTを受けたいと言ったとき、「日本に来て受ければ?」とはもう言えない
- 日本語学校への短期留学中に受験を考えている人は、在留カードの有無を確認する必要がある
- ワーキングホリデーで来日予定の人は、在留カード取得後であれば受験可能
海外で実施都市が少ない地域に住む受験者にとっては痛い変更です。ただ、今できることは明確です。早めに自国の海外実施都市と申込時期を確認し、日本受験に頼らない計画に切り替えること。
✅ JLPT公式サイトの海外の実施都市・実施機関一覧で、最寄りの会場と申込スケジュールを確認できます。
よくある質問(FAQ)
2026年以降、観光ビザで日本にいる間にJLPTは受けられますか?
原則として受けられません。国内のJLPTは中長期在留者および特別永住者が対象で、申込時に在留カード番号と有効期限の入力が必要です。
海外ではどこでJLPTを受けられますか?
国・地域によって実施都市と回数が異なります。中国・韓国・インドネシアなどは実施都市が多い一方、欧州や南アジアでは1〜数都市のみの国もあります。JLPT公式サイトの海外の実施都市・実施機関一覧で最新の会場を確認してください。
ワーキングホリデーや留学で在留カードを持っていれば日本で受けられますか?
はい。中長期在留者に該当するため、在留カードを所持していれば申込資格があります。申込時に在留カード番号と有効期限を入力してください。
出典
- Tourists no longer allowed to take JLPT in Japan from 2026 - The Japan Times(2026年2月18日付)
- 日本国際教育支援協会・国際交流基金「2026年 日本語能力試験の国内実施について」(中長期在留者・特別永住者を対象とする旨、申込時の在留カード番号・有効期限入力必須)
- JLPT公式 海外の実施都市・実施機関一覧(2026年2月2日時点)
