日本の花粉症がこれほど深刻なのは、戦後に大量植林されたスギやヒノキが成熟し、毎年膨大な量の花粉を飛ばしているためです。飛散の時期は地域によって異なりますが、本州では早ければ2月上旬から始まり、3〜4月にピークを迎えるのが一般的な目安です。春に日本を旅行する外国人が、思わぬ花粉症に見舞われるケースもあります。この記事では、なぜ日本で花粉症がここまで深刻なのか、いつ・どの地域で特に注意すべきかを解説します。
花粉症の基本的な仕組みや症状について知りたい方は、先に花粉症の基礎知識をご覧ください。
いつから花粉が飛び始める?
日本の花粉シーズンは、多くの人が想像するより早く始まります。
⏰ 地域によりますが、本州では2月上旬〜中旬ごろからスギ花粉の飛散が始まるのが一般的です。九州ではさらに早く、1月下旬から飛び始めることもあります。北海道ではスギがほとんどなく、シラカバ花粉が4〜6月に飛ぶ傾向があります。
📌 飛散開始の時期は年によって1〜2週間前後することがあります。最新の状況はその年の花粉予報を確認してください。
なぜスギとヒノキが主役なの?
日本の花粉症の主な原因はスギとヒノキの花粉です。
| 樹木 | 飛散時期の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| スギ(杉) | 2月〜4月ごろ | 日本の花粉症の最大の原因。全国の森林面積の約18%を占める |
| ヒノキ(檜) | 3月〜5月ごろ | スギ花粉の後半〜終盤に重なる形で飛散。スギとの交差反応あり |
スギとヒノキは飛散時期が重なるため、「スギが終わったと思ったらヒノキが始まる」というダブルパンチになりやすいのが厄介なところです。
私の場合、特にヒノキの花粉が辛く、3月後半から4月にかけてが一年で最もきつい時期です。スギだけならまだ耐えられるのですが、ヒノキが加わると症状が一気に悪化します。
戦後植林と花粉症はどう関係する?
日本にこれほどスギが多い理由には歴史的な背景があります。
第二次世界大戦後、日本は復興のための建材需要に応えるため、全国的に大規模なスギ・ヒノキの植林を行いました。林野庁の資料によると、1950年代〜1970年代に集中的に植えられたこれらの木が現在成熟し、大量の花粉を飛ばすようになっています。
一方で、安い輸入木材の普及により国産材の需要は減少し、伐採・植え替えが進んでいません。結果として、花粉を大量に飛ばす成熟した人工林が全国に広がっている状態です。
📌 日本政府も対策を進めており、花粉の少ない品種への植え替えが行われていますが、森林全体の更新には長い時間がかかるため、当面は花粉量が大幅に減ることは難しいとされています。
地域によって違いはある?
花粉の飛散量や時期には地域差があります。ただし、これはあくまで「傾向」であり、年や気象条件によって変動します。
| 地域 | 傾向 |
|---|---|
| 太平洋側(東京・大阪など) | スギ・ヒノキが多い山地からの風の影響を受けやすく、飛散量が多い傾向 |
| 都市部 | コンクリートやアスファルトに落ちた花粉が再び舞い上がりやすく、体感的に辛い |
| 日本海側 | 太平洋側に比べると飛散量が少なめの傾向だが、時期は大きく変わらない |
| 北海道 | スギがほとんどなく、スギ花粉症はかなり少ない。代わりにシラカバ花粉(4〜6月)に注意 |
| 沖縄 | スギ・ヒノキがほぼなく、花粉症のリスクは非常に低い |
📌 「花粉症が少ない場所に引っ越したい」と考える人もいますが、北海道や沖縄でもイネ科やブタクサなど別の花粉によるアレルギーの可能性はあります。
旅行者が花粉でやられるパターンは?
母国で花粉症の経験がない旅行者が、日本で初めて症状に苦しむケースがあります。
❌ よくあるパターン: 3月〜4月の桜シーズンに東京・関東に旅行 → 突然の鼻水・目のかゆみに困惑 → 風邪だと思って放置 → 旅行中ずっと辛い
この時期は桜の見頃と花粉のピークが重なるため、屋外で長時間過ごす観光客が影響を受けやすいです。
✅ 事前にできること:
- 春に日本を旅行する予定があるなら、念のためマスクと目薬を持参する
- 花粉症の既往がある人は、出発前に自国の医師に相談して薬を処方してもらう
- 日本到着後に症状が出たら、ドラッグストアで「花粉症」と表示された薬を探す
具体的な対策グッズや病院の行き方については、花粉症サバイバルガイドを参照してください。
花粉の量は毎年同じ?
いいえ、花粉の飛散量は年によって大きく変動します。
前年の夏の気温・日照時間・降水量がスギ・ヒノキの花芽形成に影響するため、「猛暑の翌年は花粉が多い」傾向があるとされています。ただし、実際の飛散量はその年の気象条件(気温・風・雨)にも左右されるため、正確な予測はシーズン直前にならないと難しいです。
📌 毎年1月〜2月ごろに各気象サービスや環境省が花粉飛散予測を発表します。「今年は多いのか少ないのか」はその年の予報を確認するのが確実です。
FAQ
日本で花粉が少ない場所は?
北海道と沖縄はスギ・ヒノキがほとんどないため、スギ花粉症に限ればかなり楽です。ただし、北海道ではシラカバ花粉(4〜6月ごろ)、沖縄でもイネ科の花粉など、別のアレルゲンの可能性はゼロではありません。
何月が一番ひどい?
地域によりますが、本州では一般的に3月がスギ花粉のピークで、4月にヒノキが加わることでダブルパンチになります。私の体感では、3月後半〜4月前半が一年で最もきつい時期です。ただし、飛散量は年によって変動するため、その年の花粉予報を参考にしてください。
雨の日は楽になる?
一般的に、雨の日は花粉の飛散量が減るため、症状が楽になる傾向があります。ただし、雨上がりの晴天日は要注意です。雨で地面に落ちた花粉が乾いて再び舞い上がるため、飛散量が急増することがあります。
今日からできること
- ✅ 自分が日本にいる時期がスギ・ヒノキの飛散時期と重なるかを上の表で確認する
- ✅ 花粉予報サイト(はなこさんやtenki.jp)をブックマークする
- ✅ 春に日本へ旅行する予定があるなら、マスクと目薬を事前に準備する
- ✅ 具体的な対策方法を知りたい方は花粉症サバイバルガイドへ

